kuu10_110 / 霧の樹林
みすばる界のビッグネームが、公式掲示板で絶賛!
「幻想的な雰囲気と強烈なパズルジレンマが見事」 (relakkuma さん)
「デザイン、パズル要素、ともに素晴らしいステージです☆ こんなステージを待っていた!!」 (vanillaice さん)
まず、並進対称性が高いステージデザインが素晴らしいです。青バルーンがその最たるもので、斜め方向に2マス(より正確な表現をすれば2√2マス)の間隔で綺麗に並んでいます(例によって青バルーン扱いされたミスティアはご立腹のようです(笑))。 それ以外にもハシゴやバリアブロックなど、ステージ中に登場するほとんどすべての仕掛けは、一定の規則性に沿って並んでいます。それらの繰り返し間隔単位は、青バルーンの繰り返し間隔単位(縦横4マス、斜め2√2マス)に沿うようにして、全体として絶妙に美しいデザインを形成しています。
そしてもちろん、ステージの持つ傑出したパズル性が、おすすめ度★たる所以です。ボールを全部集めて左上のゴールへ。たった7個を集めるだけで良く、一筆書きルート探しの簡単なステージのように思えます。ところが実際に攻略してみると、思いがけない深さが分かってきます。
どれか1つのボールに注目してみましょう。そのボールがある区画からは、上下左右の区画に通行できるような構造になっているわけですね。初期状態だと大抵の方向に出入り可能ですが、通行するときに、ボールを取るなり、バルーンを動かすなり、牢屋を消費するなり、何かしらの変化が起きます。そうすると、その区画の出入りに制約が加わります。「制約が加わる」のであって、1回しか通れないのではない、というのがミソです。区画自体が1回しか通れないなら文字通り一筆書きの経路を探せばいいわけで、これならパズルとしては単純。そうではなくて、区画を通過できる方向性に制約が増えていくがゆえに、単純な一筆書きではない奥深さが生まれているのです。
そういう複雑さを持ちながらも、実際にプレイしてみると、ボール7個のうち6個までなら、割とすんなりと取れます。もうすぐ解ける!と思って再プレイしたくなります。なかなか7個目が取れなくてステージの手強さが分かってくるけれど、粘って頑張っていると7個全部取れるようになります。これでクリア? と思ったら今度はゴールできない(笑)。ゴールできる形にしたうえで7個取らないといけないんですね。こういう感じで、もう少しでクリアできる、とプレーヤーに思わせておきながら、実際にはゴールまでは結構遠い。これもまたパズルの奥深さというものです。
クリア手順自体も傑作にふさわしいです。並進対称性が高いということは、ともすれば同じ動きの繰り返しで解けてしまいかねず、そうであればパズルとしては面白味に欠けてしまいます。でも、このステージはそうなっていません。ステージの通行制約をぎりぎりで切り抜けるために、あの手この手を駆使して、味わい深い解法です。(水狂)
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
>あろんさん
ステージクリアおめでとうございます~
コツコツと改善を重ねることでクリアに近づく実感が持てるタイプのステージですよね。
ボールを全部取れるくらいになっても安心はできません。
ジャンプ台が1つもない配置も、わずかなスキを突いていくステージの性質にぴったり沿っていると言えそうです。
投稿: 水響 | 2021/09/20 22:19
強度の高いジレンマを体感できる傑作だと思います。
マジカルボールを全て取るだけでも一苦労ですが、
マジカルボールを取り終えられる辺りで何をしなければいけないのかがわかるので真のステージスタート。
ただでさえオブジェ同士の身動きが取れる範囲は限られるのに、アレを作るにはどうすれば……
どこでも良さそうですが消去法で判別できるので、何が可能不可能か見極めるのが大切だと思います。
その上で足りないあと僅かを補うために、登ったり降りたりを繰り返して僅かなスキを突いていきます。
突出するような変わった行動はとらず、ただひたすら最善に次ぐ最善で次を繋げる論理的な優良パズルステージですね
投稿: あろん | 2021/09/19 21:27